ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 恋のドレスと白のカーテン

ようやく読めました。
この巻含めて5巻も積んでまして、発売から1ヶ月遅れの読了。
まあ、最後の巻だけいきなり読むよりは作品の空気を思い出すことができて良かったのではないかと。
正直、大好きなシリーズが終わってしまった実感があんまりなくて、まとまった感想が書けるとは思えないんですよ。
でも、読んだ直後に書くほうがけっきょく良い感想が書けることが多いですし、たぶん今書かないとそのまま書かない可能性が非常に高いですから。
ラブレターとファンレターは勢いで書くもの、とは「ななつのこ」での名言ですが、本の感想もそれに含めて良いんじゃないかな。
完結編ではありますが、何か大きな事件があってドラマティックに大団円、ということではないです。
個人的にはやや肩透かしな感覚も少しあり。
ただ、こういった終わり方ががこの作品らしいのだろうな、と読み返しつつ感じました。
上手く表現できる言葉が思いつかないのだけど、あえて言うなら1巻まるまるエピローグ的な感じでしょうか。
半年とか、1年とか時間がだいぶ飛びますしね。
いろんなことを全て良い方向に収めようとして、あれこれと悩んでいた段階は過ぎ、物事が動き出してみれば、実のところあっさりと進行していくものなのでしょう。
悩むよりも、実際に動いてみればどうにかなる、というか。
良いのかそれで、と思いつつも、実際それでどうにかなってしまいましたね。
今後のことは想像に任せる、という形で、でも決着をつけるべきところはつけた、良い終わり方だったと思います。

この巻で意外な部分はほとんどなくて、ソフィアの”あの行動”だけかな、びっくりしたのは。
ほんと読めない人です。
夫のアルフですら「わかるようでわからない」というのもうなずけます。

主役二人だけでなく、パメラ&イアン、コーネリア&ビアードが幸せそうにしているところもしっかりと描写されていて良かったです。
この作品は脇のキャラクターの描写も丁寧にされているところが良いとずっと思っていて、最後の巻でもそれが保たれていました。
結婚式後のパーティにはちゃっかりパトリシアの名前もありましたね。
その結婚式・パーティのシーンは、クリスとパメラの二人だけでやってきたリーフスタウンヒルで、ここまでの巻でいろんな人と触れ合ってきて、今、その人たちに愛されて慕われているということが十分伝わってくるいいシーンでした。
”クリスビーム”(笑)がなんだそれ、って感じではありましたが。
いきなりあれはちょっとびっくりしますって。
シャーロックが何か急病にでもなったのかと一瞬勘違いしましたよ。
あれってつまり、本気のクリスが自分の恋のドレスを作ったらどうなるかということをシャーロックが体験した、ということ…なんですよね。
恋のドレスが恋をさせるのではなく、ドレスを着ている自分が恋をするのだと、やっとクリス本人も自分のこととして悟ることができたようですし。

しかし、あとがきで青木先生も書かれてましたけど、最後の最後で逃げ出そうとするし、クリスはほんとつかみ所のないところがありますねぇ。
それでも、あの最後の一文を見ると、きっと、幸せになれると、なっていいのだと、わかってくれたと思います。
クリスは一人じゃない。
なによりシャーロックがそばにいるし、パメラもいるし、周りのたくさんの人に支えられているし、自分も相手を支えることができるのだと読者の私も声を大にして言いたい。

思えば、このブログに移る前の旧HPでのレビューを書いていたころから読み始めたので、ほんとに長いですね。
2007年4月からですからもう5年ですか。(→旧HP 小説レビュー
まだ6巻目の「ドールハウス」が出たぐらい。
1巻から読み始めて面白くて、感想をネットで探して、これがなかなかなくて苦労して。
今でもお世話になっている、りるさんの空夢ノートで感想があってうれしかったこと。
りるさんの感想は、読んでいて同意できることが多くて、しかも、読んでいない人には読みたくなるような、作品の魅力を良く伝えてくれるものなので、常々参考にさせていただいています。
今後ともよろしくお願いします>私信

何がここまで私にとってこの作品をずっと読ませることになったのか、つまりこの作品の魅力は何なのか。
何なんでしょうね?(ぉ
私がこの辺の時代・場所の雰囲気が好きってこともあります。
それとやっぱり登場人物の魅力ってことかな。
基本的に悪い人出てきませんし、いやそこが本質ではなくて、真摯に生きている感じが好きなんだと思います。
抽象的だけれど。
あとがきの言葉を借りるなら、お互いを大切にしようとしているところ。
もちろんラブラブでイチャイチャでバカップルな部分も大好きなのだけれど、それを含めた、全体の生き方・考え方の部分で共感できる部分が大きかった、ということです。
ただ、後半に入って、身分の違いから来る障害により数巻にわたって重たい雰囲気になってしまった時はなかなかすぐに読むことができなかったですね。
でも、最後まで読むことができて良かった。
この作品に出会えて良かったと心から思います。

あまりにまとまらないのでひとまずこの辺で。
思いついたら追記してみます。
管理人のみが読めるようにする

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