バイトに合格しても特訓のための教官プレイが抜けない二人だが、確実にその距離が縮まっていく様が見ていてなんだか微笑ましい。
心情・表情の丁寧な描写が継続されている。
純一からの変態行為に押されっぱなしだった紗江が今度は自分から積極的にアプローチしていくところに彼女の成長ぶりが見える。
アバンは1話の使いまわしで、途中から変化する。
すなわち、押入れに純一はいない。
紗江編がこれまでの2人の話と違うパラレルワールドであることをよく表している。

早朝の特訓はいいとして、強風下の屋上を選ぶのはもはや無意識のなせる技か。
原作どおりの神風イベント、パンツじゃなくてブラウスの裾が見えるところまできっちり再現しており、お見事である。

ミス・サンタ・コンテストの話を振られて、パンくわえたまま頭フルフルしてる紗江が可愛すぎる。
サンタコンテストは恥ずかしくても、ベストカップル・コンテストには興味津々なのがいじらしい。

バイト面接の付き添いを純一がしてくれると知って喜ぶ紗江の様子は彼女の心情をよく示している。
心細いのと結果を最初に知らせたいのと両方、という理由は間違いなくその通り。
だがその下にあるものはそれ以上の想いだ。

合格の結果報告をした後「まだ(教官と教え子という関係を)卒業したくない」という言葉。
まだまだ不安だという言葉も本心で、それだけではなく「ずっと教官でいてください」=「ずっと一緒にいたい」ということだよね。
本来引っ込み思案であるのに、純一に対してこれでもかというアピールを必死に続ける紗江。
それだけ彼女が強い想いを抱いているということだろう。
あいにく気づかない純一はかなりというか相当鈍い。
無意識には気づいてるけど、自覚しないようにストッパーをかけてしまっているのか。
…あのトラウマのために。

紗江のバイト先は原作ナカヨシエピローグと同様のメイドカフェのようだ。
喫茶店経験者としてはお盆の持ち方やお冷のグラスの並べ方は少々気になったところ。
薫本人まで否定していたが、視聴者としてみれば薫がメイドカフェの店員やってたらすごく似合うと思う。
まあそういう突っ込み前提のやりとりかな。

遊園地デートまで盛り込むとは紗江編はほんとにいろいろ詰め込んでいる印象。
それでいてせわしない感じはないので、上手くシナリオをつくっている。
メリーゴーランドで微笑みながら見つめ合うシーンで二人の両想いなことは端から見れば確定している。
純一はここでもさりげなく誉め言葉。
恋愛感情に関しては鈍感なのに、こういうところは躊躇いがない。
それとも、意識してないから上手く言えるのか、はてさて。

ヒーローショーでは怪人にさらわれた紗江が触手まがいのものに捕まるところが紗江には気の毒だが、ビジュアルとして見所。
一方でさらわれ役を目一杯ノリノリで楽しんでいる紗江が特撮好きということがわかるし、好きなものを楽しそうに語る彼女の様子がとても可愛らしい。
彼女の魅力を大いに発揮したイベント。

カップルに見えない? という紗江からの問い。
純一はなぜ今自分がドキドキしているかわかってないけれど、その動悸がなによりも彼の心情を正確に物語る。
ベスト・カップルコンテストに出ようという、紗江からの働きかけ。
さらに続けて、名字ではなく下の名前で呼んでください、とこれまた紗江からのお願いが続く。
今まで名字で呼んでいて、名前呼ぶのって恥ずかしいんだよ!(そうだろう?
ベタベタで定番なやりとりだが、非常にこの二人らしくて良かった。

純一は紗江と呼ぶことは恥じらいがものすごくあるのだが、紗江なら(ベストカップルコンテストに出ても)「きっと大丈夫だよ」と言うセリフには躊躇いがない。
特訓している時、バイトの面接に向かう時、励ますセリフを言う時は常にそうなんだよね、彼。
紗江のことを無意識に好きだということが大きいのだろうが、それが彼の人徳であり良さなのだろう。
裏づけのない励ましではなく、バイトで働く紗江の姿を見てがんばってるんだな、と認めた上でのセリフなので説得力がある。

帰りのホームで手をつなぐところがよかった。
その前に遊園地の出口でカップルを見かけ、手をつなごうと言いかけて紗江は果たせない。
ホームに着いて、もう一度紗江が言いかけて、でも最後まで言葉を言えなくて、そこで初めて純一が気づいて”自分から手をつなぐ”。
そこまで紗江主導の行動ばかりをさせて、ためにためて、最後に純一の方から行動を起こさせるところが心憎い演出である。

予告がすばらしいバカップルぷり。
二人とも相手の名前しか言ってない。
これでまだ付き合ってないんだぜ…嘘みたいだろ。
実は原作どおりなのだが、だいぶ印象は違う。
やはりコミカルなノリと純一の積極性が功を奏している。
管理人のみが読めるようにする

トラックバックURL
→http://optfs.blog62.fc2.com/tb.php/557-9ebbf1d9