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2010/08/31 感想を複数のエントリに分割した。
人気NO.1キャラ冴子の見せ場の回だけに注目していたが、原作を踏襲しつつ、いくつか踏み込んだアレンジがしてあったのはちょっとした驚き。
そのアレンジは良い方に作用していると思う。
9話の感想一覧
① 原作よりも踏み込んだアレンジ:学園黙示録 HOTD 9話①
② 8話オリジナル部分とのつじつま合わせについての考察・余談:学園黙示録 HOTD 9話②
③ 視聴者としての視点で抵抗を感じること:学園黙示録 HOTD 9話③

大きなポイントは神社で夜明かしをするシーン。
ここで冴子の心の闇の部分に触れることになる。
原作でも同様のシーンだが、冴子が内心を打ち明けた際の孝の行動がよりアグレッシブになっている。
より積極的に冴子に関わり、受け止めようとする方向で。
これは良い変更だろう。
原作だと全く描かれておらず想像のままに任せてあり、孝の具体的な気持ちがあんまりよくわからないので。
6話での麗との会話でもそうだが、アニメではその辺の描写を強化する方針のようだ。
下世話な話、今回の冴子の場合、手を握り顔を近づける描写まではあったのでキスは確実にしていると思われる。
その後はフェードアウトしたが身体を重ねていてもおかしくない雰囲気の映像表現だった。
神社を出る時にスカートかパンツを直している描写は原作でもあったものの、それだけだと致したかどうかの状況証拠としては弱かった)
本当に彼女の心を受け止めるのは神社を出てからで、ここでの孝の行動はともかく心が弱っている冴子を身体で受け止めて癒すという意味と見ていいだろう。
6話だけ見ると(原作ではキスするほどの暇はないので)あの場面は麗とはキスしてなさそうに見えたが、こうなると6話でもキスしたと見るのが妥当なようである。
う~む、しかしこれだと単なるスケコマシーにも見えてしまいかねんような…いや、孝はところどころ愚かで鈍感ではあっても勇敢で気配りもできる男ではあるのだが。
高城邸に着いてからの麗と冴子の女のバトルが見ものである。
ラストで姿が見えなかったのがなおさら恐い。
(…と思ったが、麗は前回の怪我で治療中のはず。静香先生もその治療のために出迎えにいなかったということだろう)

中学生Ver.の冴子を回想シーンで映像化しているのも評価したい。
(原作では巻末恒例のスタッフリストの絵で1枚あるのみ)

そして神社を出てからのシーン。
おおむね期待通り。
孝が背後から冴子の胸をわしづかみ、大きな声で名前を呼び捨てて冴子の全てを受け止める覚悟があることを告げる。
ちょっと上手く言えないが、いきなり孝の話すトーンが変わるのでやや唐突にも見える。
原作でも唐突なのは同じだが、アニメになるとまた違った印象があるようだ。
その言葉に応える冴子のセリフは変更してあった。
 承知したよ→ありがとう、大丈夫だ。(少し前方に歩いてから振り返り)うれしいよ。
どうかな? あんまり変える必要はなかったようにも思える。
変えた意図はよくわからない。
より柔らかく、冴子が孝を受け入れた感じを強調したいとかそういう感じ?
あるいはセリフを少し増やすことでいったん間を取りたかった、とかそういう意図があるのかもしれない(原作では「承知したよ、孝!!」の後そのまま<奴ら>に向かっていく)
今回、難しいシーンが多いだけに冴子役沢城さんの卓越した演技力が十分に発揮されている。
ただ、「濡れるッ!」は思ったより明るい調子だったのが意外だった。
もう少し色っぽくすごみのある感じを想像していたので。
なぜか書き文字で「濡れるッ!」と画面にも出ていたのがちょっと面白くはあったが余計ではあったかも。
神社を抜けた直後に冴子からの事実上の告白とそれに応える孝。
ここも予想していたより明るめで勢いのあるテンションだった。

セリフだけではなく、映像にも注目。
原作以上によりセクシーなアングルを入れてくるところはさすがこのアニメのスタッフである。
動く映像であることを十分に活用している。

つまりは「生きろ」と孝は冴子に言っている。
冴子の中にある、理由のない暴力に酔う忌まわしい部分を含め全てを受け止める。
ありのままの本当の自分でいろ、そのお前を生きている限り最高の女だと信じ抜いて憧れ続けてやる、と言うわけだ。
…まあ、そりゃ惚れるか。
何でもかんでもひっくるめて全肯定ってのは最大限の受容で愛だろうから。

ただ、ラストの孝のモノローグのセリフだけはちょっと引っかかる。
冴子の全てを受け入れたことを認めつつも、「自分が生きるために」という言い訳めいた言葉を入れる必要はあったのだろうか?
まだ麗にも未練があるのかわからないが、冴子に「責任を取る」と明言した以上、ちょっと往生際が悪いというか最後の最後で締まらない感じはした。

追記。
孝から見ての冴子と麗の三角関係はひとまず置いておいて考える。
孝のセリフは

「僕は受け入れた。彼女の闇を。いや、終わりのもたらした全てを。もちろん僕が生きるために」

孝は自分が生きるために冴子の心の闇、それだけでなく世界が終わったことによる全てのことを受け入れた、ということ。
つまりどういうことだ?
冴子は自分の、理由なく力を振るって悦楽を感じる心をずっと恐れていた。
でも今、孝はその心の闇をも含めて自分の全てを受け入れてくれた。
冴子は孝が受け入れてくれたことで心の安定を得てこれまでどおり戦うことができる。
<奴ら>という敵を相手に暴力に酔う自分を解放して戦うことで。
冴子が生きるためには誰かが彼女の闇を受け入れてくれることが必要だった。
そして、孝にとっても冴子が生きることが「自分が生きるために」必要だから。
…ってことか?
わかりにくい。合ってる自信がない。

ただ、これが合ってるとすると、孝はかなりドライで冷徹な決断をしているとも言える。
もちろん、孝は冴子に対して恋愛感情としての好意を持っているだろう。
それに基づいての冴子に対しての発言だと思う。
冴子の全てを受け入れること、冴子の「責任とってくれるね?」に対し、「望むところ!!」と応えたこと。
ただ、その一方で、「生きるため」に冴子の心の闇を引き受けた面もあるのではないだろうか。
冴子が戦えなければ、この異常な世界の中で自分は生きることができないから。
そういう打算的な気持ちも一緒に含んでの今回の決断だったのかもしれない。
正直、私としてはこの気持ちは知りたくなかった、というか、上記の「望むところ!!」の爽やかな笑顔からするとギャップがありすぎて釈然としないのだが。
いやでも境内での発言の時は一転してワイルドだったよね、彼…となんだか堂々巡り。

・ 冴子の「責任とってくれるね?」の真意
自分を丸ごと受け入れたことに対し、「責任とってくれるね?」ということでいいかと思う。
生きている限り最後まで、心に闇を抱えた人間である自分を責任もって面倒みてくれるね? という。
だからやっぱり実質告白ではあるのだけれど。
初見では、孝を好きにさせた責任とってくれるね? だと思ったが、そこまで甘やかなものではない気がしてきた。

ほぼ期待通りに冴子押し! の回だった。
本来は1クールでは入らなかったかもしれないエピソードをわざわざ前倒しして持ってきただけはある。

10話の次回予告を見ると原作10話、11話分と思われる。
12話までの3話で高城邸でのエピソードから高城邸脱出を描いてEND、ということになりそう。


今回の感想でいくつかアニメ感想ブログ見ていて目に止まったのがメルクマールさんの感想
かなりクールで辛らつながら、ポイントをおさえた良い感想。
孝の行動の分析が鋭い。
境内でのアレ(胸をわしづかみして冴子に決意を告げたこと)は孝のこれまでの言動からすると唐突な印象を受けたのだが、無意識での考えが”そう”であるなら納得できる。
(「無意識」というのは私なりの解釈。表面上は孝はそんな側面を持っているように見えないし、自覚しているようにも思えないため)
いや、生々しいね。
むしろ清清しい。
「~もちろん僕が生きるために」というモノローグはアニメで追加されたものだが、胸をわしづかむシーン自体は同じなので原作においても同様の解釈が成立しそうである。
神社内で冴子と致したかどうかについてもより確定に近いと思わせる描写が追加されていることだし。
アニメでは原作でのストイックに見える孝よりももっと自分本位で性的に積極的という描き方をしているようだ。
(アニメで推測できる状況としては麗とキスをして、冴子と身体を重ねているのだから奥手とはとても言えない
そして、それが本来の孝の姿なのかもしれない。
「濡れるッ!」をはじめとしたギャグにも感じられる表現のおかげでそんな打算と欲望が裏にあるようには見えないが、あるいはそれこそがアニメスタッフの作戦か。
どっから見てもギャグとエロとおっぱいアニメなのに、内面の動きはかなりえげつないものがあるのでは、と。
そもそも、極限状況での深層心理、隠していた本性が表に出てくる中でのドラマを描くのはこの手のパニックものでは重要なテーマだ。
過剰なエロとギャグでそれをあえて意識させないようにはしているが、ベースにはしっかりとそれが活かされているということだろう。
いろいろと違った楽しみ方ができる作品である。
管理人のみが読めるようにする

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