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「謝らないでくれ。がまんされるよりは、わがままなほうがいい」
「今度、アイスクリームを食べさせてくれる?」
「できるかな。やってみるよ」
シャーロックはかすかに笑った。クリスもやっと、ほほえむことができた。


>ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 恋のドレスと宵の明け星(青木祐子、集英社コバルト文庫)
事件というほどの事件はなく、いろいろと次への仕込みがある巻、という感じでした。
「明日への切符」で出てきたパトリシア、イヴリン、ユベール(会話はなし。姿だけ)が再登場。
イヴリンにもいろいろとあったようですが、そこについては詳しい話はありませんでした。
次巻もこの続きっぽいので、そこで語られることはあるかもしれませんが、どっちにしても本筋とはあまり関係がないのでこのままの可能性が高いかな。

シャーロックの心に自信がもてないためにドレスが作れなくなったクリスがどうやって立ち直るのか――と見えて、それはあまりこの巻の柱ではないような。
まあ、なるようにしかならない、というか、クリスの場合、考えてどうこうできるタイプではないようです。
感覚的に、ミラルダではなくパトリシアのドレスなら作れる、作りたいと思って、結果的に上手く運んだ感じがします。
もう少し補足すると、どうやって立ち直るか、という理屈(方法論)でどうこうなる問題じゃない、ってことですね。
クリスの気持ちがこの巻の大事なテーマではあるけれど。
おおざっぱにまとめてしまうと、がんばれ女の子、でしょうかね(笑)。
パトリシアにしろ、ミラルダにしろ、クリスにしろ。

イヴリンがクリスと会った場面はなかなか緊張感がありました。
やっぱりクリスは闇のドレスをつくったことがある。
どうして作ることになったのか、はクリス自身がすぐに考えないようにしてしまうのでなかなか未だに見えてこないんですが、そこが今後の鍵の一つでしょう。
過去をなかったことにはできないし、これを受けいれた上で前に進まないとクリスは本当の意味で自立できない、と思います。
まだ過去、というか、母(とその思い出)にとらわれているところがあるんですよね・・・。

それから、今回、驚きの対面といえばやはりアルフことシャーロックの父アルフレイドとクリスが会ったことですね。
ずっと会わないのかと勝手に思ってましたが、違いました。
わざわざ確認しなくても、クリスにはシャーロックの父だということはわかったようです。
かといって、アルフレイドから名乗るわけにもいかんのでしょうし…。
思っていたのよりかなり友好的ではありましたが、ただ、アルフレイドはクリスのことを全面的に受け入れているわけではないですね。
身分の差をはっきりと守った上で、クリスを最大限にしあわせにしてあげたい、という意思。
シャーロックと身分の差を越えて正式に結ばれることは100%ない、という前提での提案です。
悲しいけど、そこは変わらない。

今回、クリスは落ち込んでもいたけれど、成長も見えました。
アルフレイドと会った後にジャレッドを拒絶したところとか。
あそこまで自分を通した姿はこれまでなかった気がするので、仕事以外でも自分の意思をだんだん表に出せてきているように思います。

そして、もちろん、そういう意味では最後のシーンも。
いや~、もうどうしようかと思いました。
クリスを泣かしちゃったシャーロックにはしっかりしろよ、と思う反面、よくやった、と誉めてやりたい気持ちも半分(笑)。
やっとわがままが言えてよかったね、クリス。
それでいいんですよね~、本来。
恋人同士なら対等に文句言っていい。
階級が違っても。

…にしても、天然ほど恐くて強いものはありませんね(苦笑)<ソフィア
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