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「マリア様がみてる マーガレットにリボン」のネタバレ全開です。注意!!

>マリア様がみてる マーガレットにリボン(集英社コバルト文庫、著者:今野緒雪、イラスト:ひびき玲音)
4冊目の短編集。
シリーズ33冊目
(改めて数えてみると多い! でもそんなにあったっけ、って思います。いつの間にかここまで読んできた、って感じなので)。
読んでいて、「あれ、なんか趣が違う?」と思っていたらその通り。
今までの短編集(バラエティギフト、インライブラリー、フレームオブマインド)と異なり、全て書き下ろしです。
”つなぎ”のお話も含めて。
全部込みで書いているだけあって、繋がり方にも無理がないですね。
それに、今までの短編集だと、お話の登場人物はリリアン関連だけど祐巳たちとは直接関連のない人間がほとんどだったのですが、今回は馴染み深い面々がほとんどなので逆に新鮮です。

というか…この巻は冴えまくってませんか。
外れが一つもない。
いや、ここまでずっとこのシリーズ読んできて、どれも面白いと思っていますけど(そうでなきゃファンを続けていません)。
いつも以上に。

特にラストの「青い傘の思い出」が良かった。
短編というより中編と言っていい長さで、例の”祐巳の盗まれたけれど戻ってきた傘”が戻ってくるまでの出来事を描いているのですが、ほんとよくここまで上手く書けるなぁ、と。
構えて書いている気がしないんですね。
ごく自然に、そうだったんだろうな、と受け止められる感じ。
途中でちょっと悪い方向に進みそうになってドキドキして、でも、ちゃんと青い傘に関わった人たちはそれぞれ幸せな結果になって、傘を受け渡していく。

この話に限らず、どの話も良かったです。
マリみてファンなら、しばらく読んでなくてもこの巻だけでも読んでおけ、というぐらい(ぉ
…ファンでなくても(マテ

では順に。

○ マーガレットにリボンⅠ~Ⅸ
短編集を”つなぐ”お話。
表紙の次期薔薇さま三人組(祐巳、志摩子、由乃)が姉妹以外にもらったバレンタイデーのお返しのラッピングを考えるお話。
そういえばこの三人の表紙も久しぶりのような。
クリスクロス以来?
話がいろいろと例によって飛びつつ、最後はきっちりとまとめています。
志摩子さんのそつのなさぶりと落ち着きぶりが印象的。
祐巳は相変わらず天然だし、由乃は落ち着きがない(ぉ
やっぱりいいトリオですね。
今さら言うまでもなく、今野先生はキャラを良くつかんでいらっしゃいますから、そこにいるだけで勝手に動き出しているかのように自然に話が進んでいっている感じ。

○ デビュー
前紅薔薇さま蓉子、大学デビューは意図した通りには行かず、という話。
そうそう、人のイメージや性格は変えられないよね、と(^^;;
大学に入っての、蓉子さまの様子が垣間見られる一編。
薔薇さま時代はある種人間離れした扱いでもあった彼女ですが、今は1人の女子大生であるわけですよね。
マリみてという作品は一種幻想的でファンタジックな面もありますけど、一方で地に足をつけた現実的な目もちゃんと持ち合わせているところが好きです。
そんなところを再確認できます。

○ ライバルがいいの
同じく前黄薔薇さま江利子、交際相手の連れ子とご対面、の図(ぉ
 ライバル=好敵手=[好きな][敵の][人]
だって意味初めて知りましたよ(笑)。
連れ子の亜紀ちゃんは6歳の女の子、ってことで亡き母親の位置に入ってこようとする江利子に敵意丸出し。
それでも、江利子らしい落ち着きで優しく懐柔(マテ
それは冗談としても、二人は良い関係になれそうでほっとしました。
江利子の微妙な表情を上手く描かれているイラストが秀逸。

○ フィレンツェ煎餅を買いに
同じく前白薔薇さま聖。
「チャオ、ソレッラ!」での真相が明らかに。
やっぱり近くにいましたね。
志摩子たちに見つからないようにコソコソしてる聖がちょっとおかしかったり(^^;;
いや、別に悪いことしてるわけじゃなくて、それには理由があるわけですが。
これから(っていうか、すでにそう?)親友になりそうな加藤景さんとの掛け合いが面白いです。
…う~ん、しかし。
イラストの聖、ちょっと凛々しすぎて女の子に見えませんよ!?(笑)

○ 「さん」付け問題
たしかに祐巳・志摩子・由乃って、今までの世代(蓉子さま世代、祥子さま世代)と違って、ずっと「さん」付けで呼び合っているんですよね。
「さん」付けがリリアンの伝統だけど、薔薇さまたちに限ってはお互いを呼び捨てが慣例? だったようで。
いざ呼んでみようか、と試してみたものの、やっぱり恥ずかしくて悶えている三人組(笑)。
まあ、無理に変えることもありませんね、という結論。
(由乃は一度だけ、「パラソルをさして」で感極まって「祐巳!」と呼んでいますが、あれは例外のようで(笑))
とりあえず一言。

~志摩子さんは、「何を言うの祐巳さんたら」みたいな表情でぽやぽや~と笑う
(中略)
~『乃梨子(はぁと)』『志摩子さん(はぁと)』って」

はどうかと思いました。
いいぞ、もっとやれ(爆)。
補足:(はぁと)は実際は(わざわざ)正真正銘のハートマークです
 乃梨子→瞳子:「瞳子」
 瞳子→乃梨子:「乃梨子さん」
はさすがに姉である祐巳たちは気づいていましたね。
あれ、でも、後者は「乃梨子」になってなかったっけ? と思ったら、この短編の時期(夏の終わりか秋の始めごろ)にはまだたしか「さん」付けだったですね。
祐巳の妹問題一連のお話の中で変わったんでした。

○ 僕の兄妹
ここだけちょっと重たいです。
とはいえ、志摩子自身はもう心の中で整理できていることなので、それを聞いた二人(祐巳・由乃)がひたすら恐縮している、というのは乃梨子の時と同じですね。
志摩子、二人にも打ち明けたんだなぁ…。

○ ユミちゃん絵日記・未来編①
①・②ともあとがきに曰く「掟破り」の未来の話。
とはいえ、そんなに未来のことでもないので、まあ大げさにするほどのことでもないですが。
蟹名静さんに「妹ができました」という報告の手紙を出したら、その直後にその当人に会ったって話(笑)。
そりゃ祐巳じゃなくてもびっくりします。

○ ユミちゃん絵日記・未来編②
初詣に「瞳子と仲直りできますように」とお願いした祐巳が、その瞳子をつれてお稲荷様へお礼参りに行く、という話。
形はともかくデートには違いないのだけど、まだまだ固い。
固いよ、二人とも(笑)。
まあ、そんな新米姉妹が初々しくてそれもまた良し。

…にしても、瞳子、それを言っちゃあ身もふたもないよ(爆)。
マリみてらしいけれど。

○ 青い傘の思い出
あ、今気づきましたが、”青い”傘で”青”田先生?(笑)
偶然じゃなさそうですね。
それはともかく、いろんな登場人物を繋げて書くのはもはやお手の物?
巧みです。
新しく創ったお話と思えないほど、自然にそこに人がいる感じがいい。
そういえば最後の話、それから「僕の兄妹」もそうですが、男視点の話です。
全然問題ない。
当たり前ですが、男視点の話も書けるんですね(^^;;
ちょっと新鮮でした。
しかしまあ、思えばだいぶ前のお話を活かして書いていますね。
「レイニーブルー」、「パラソルをさして」でのことですから。

あとがきで触れているように、今回の短編集はファンからのリクエストにお答えして書いたものだそうです。
これが見たい、あれが見たい、という話が実現している方はうれしいでしょうねぇ…。
私は別にリクエストしたわけじゃありませんが、実際、読んでみてうれしいものばかりでありがたい。
マリみてファンの気持ちはやっぱり近いものを求めているってことでしょうかね(笑)。
また、当然ながら、過去の話を踏まえているためシリーズを通して読んでいればこそさらに面白く、面白いだけでなく、もうなんかいろいろとあふれる気持ちが言葉にならない。

あとがきでは他に、シリーズの行く末についても若干示唆するコメントあり。
「祐巳・祥子編」と言っているということは、これは祥子・令が卒業してもこのシリーズは続きそうですね。
完全確定とは行きませんが。
あと数冊という感じかぁ…ほんとここまできてしまったんですねぇ。
管理人のみが読めるようにする

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