>「ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 十二夜の手紙」(青木祐子、コバルト2007年12月号に掲載)
雑誌買ってからそうとう時間がたってしまいました(^^;;
この短編読む前にようやく読み終えた「大いなる賭け」も含めて若干ショートに感想を。

ん~、まずは「上手いなぁ」と。
真相がシャーロックによって明かされるまで全然想像つきませんでした。
二転三転、「手紙を書いたのは誰なのか?」という謎は意外なところに決着します。
あんまり登場シーンないですけど、ちゃんと序盤から出ている人なんですよね…。
本編では最近アイリスの登場がない分、ミステリやサスペンスの要素は少ないですが、このシリーズにはそういう面もある、ということを思い出させてくれました。
短編集の「あなたに眠る花の香」はそういう要素が強いですね。
想い人は実は近くにいて…という設定はその短編集に収録されている「黄色い花の法則」に似ているようで、実は途中までそれっぽくて真相は(以下略)ってことでした。
もう、その短編も含めてミスリード、と言っていいんじゃ(笑)<それはさすがに言いがかり?

手紙、というかラブレターは良い。
言葉で直接伝えること、触れ合うことも大事だけど。
こう、想いが積もっていく感じがなんかそれらとはまた違って良い気がするのです。

で、ゲストカップルの二人には「心からお幸せに」として。
クリスとシャーロックの二人は相変わらずのすれ違いっぷり。
それが「恋ドレ」とはいえ、切なすぎますよ、ああ(悶
シャーロックが「薔薇色」訪ねた時に、偶然自分の手紙が届いたところに居合わせて回収してしまうところとか。
その前の部分で、クリスがシャーロックからもらった唯一の手紙を本当に大事にしていて、心のよりどころとしている描写があるんですよ。
だから、その間の悪さというか、想いが深いだけによけい辛くなってしまうところとか。
シャーロック、そのまま渡しちゃえば良かったのに(ぉ
みっともなくても、クリスにはシャーロックの手紙がどれだけうれしいもので、大切なものであることか。

時系列的には「大いなる賭け」の直後ということで…そういう意味ではこの「十二夜の手紙」は「大いなる賭け」の後に読んだ方が良いですね。
まあ、どうにかこうにかシャーロックはクリスに”あの時”のフォローはできたようです。
邪魔入りましたけど(TT)。
また、このシーン、細かい描写が良かったです。
例えば、シャーロックが「薔薇色」を出る前のシーン。

「なぜ謝る」
言葉はぶっきらぼうだが、シャーロックは優しかった。

続けて、
クリスの髪と頬に触れて、

「――ごめん」

と一言。
なんかもう、短い言葉の中に目一杯の気持ちがこめられているのが感じられて、どうにかなりそうです(^^;;
あきさんのイラストもまさにその瞬間をとらえていて良かったです。
まあ、イラストだけの好みで言うと、やっぱりラスト直前、ゲストヒロインのヘンリエッタと”『あなたを愛する男』をやめた人”が出会いを果たしたシーンになるのですが。

締めもヘンリエッタからの「手紙」ということで最後まで見事な構成でした。

報われない恋心、というテーマを扱っている以上、クリスとシャーロックに重なる部分は当然多くて、登場人物だけでなく、読者の私としてもなかなか考えてしまうこと多し。
…まとまりませんけど(爆)。

なんだか短編の方だけで長文になってしまいましたね(^^;;
「大いなる賭け」の方は、何度も中断しつつ読み終えたので、感想書くのがちょっとばかり難しいところもあります。
何はなくとも、「ファンレターとラブレターは、勢いで出すに限るのだ。」(by「ななつのこ」加納朋子)ですから(笑)。
一気に読んだ方がテンション上がったまんまで感想書きやすいんですよね…という言い訳。

ん~、少しだけ書くなら、「賭け」の内容予想は大外れでした(^^;;
シャーロックの父親が話に絡んでくるという意味では当たりでしたけど。
別方向ですからね。
にしても、さすがシャーロックの父親、しっかりと息子のことは把握してました
まあここまでバレたらシャーロックも開き直るしかないでしょうけど…。
クリスにとって「最強のライバル」出現、と合わせて、今後の展開はさらに厳しくなりそうです。
発売されてだいぶたってから読むことになったので、早く読んでおきたかった、という反面、次の巻はまだ出ていないので待ち遠しくて、どうせなら次出る直前ぐらいに読めばよかった、とか思っている部分もあります(笑)。
いつもにまして、次への引きは強いです。
まあ、上で書いたように、シャーロックがクリスに対してフォローは入れているので、若干の安堵感はあるにしても。

あ、主役二人もさることながら、パメラ&イアン先生もドキドキのシーンがありましたね(笑)。
そりゃあんなこと言われたら動揺するでしょうよ…いくらパメラであっても。
管理人のみが読めるようにする

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